先端的都市研究拠点

共同利用・共同研究拠点事業の概要

パンフレット [PDF, 1.3MB]

共同利用・共同研究拠点事業は、大学等から研究者が集まり、共同利用・共同研究を行う「全国共同利用」のシステムです。平成25年度までに文部科学省に認定された拠点は、国立大学77拠点、公立大学1拠点、私立大学12拠点の計90拠点に及んでおります。

本学は、建学の精神「大学は都市とともにあり、都市は大学とともにある」を受け継ぎ、「都市を学問創造の場としてとらえ、都市の諸問題に英知を結集して正面から取り組み、教育及び研究の成果を都市と市民に還元し、地域社会及び国際社会の発展に寄与してきました。市民のみなさんとともに、都市の文化、経済、産業、医療などの諸機能の向上を図り、真の豊かさの実現をめざす」ことを理念に掲げ、都市や地域の研究に対する総合的かつ学際的な都市研究の領域を領導してきました。教育の基本方針も「都市・大阪を背景とした市民の大学という理念に立脚」するとしています。

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本学の建学精神を基礎とする都市研究プラザ(以下、URP)は、グローバルCOE「文化創造と社会的包摂に向けた都市の再構築」(平成19年度~平成23年度)を推進し、独自に築いた海外センター・海外オフィスを始めとする国際的な研究者コミュニティのネットワークとの協力の下、文化創造と社会的包摂、アートによる災害復興等、学際的かつ広範囲の分野に渡る研究実績を重ねてきました。今回、URPがイニシアチブを取り、これまでの国際的な地域連携型学知と実践知のプラットフォームによる研究活動の蓄積によって育まれた、国内外の包摂型現場ネットワーク、幅広い域外・越境ネットワークの活用による共同研究活動を最大限活かす形で、「共同利用・共同研究拠点」の公募に臨み採択され、平成26年4月21日付けの事業開始となりました。

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本事業では、これまで蓄積してきた研究や学術資源を、さらに地域や一般社会、かつ連携研究機関と共有・協力していくプロセスを重視し、各連携研究機関が積み上げてきた都市研究における先端的取り組みをスケールアップしていくための連携型拠点として整備を図っていきます。これらの取り組みを通じ、世界及びアジアの都市をフィールドに据え、文化創造と社会包摂に資する先端的都市論を構築する共同研究と研究拠点の形成を行う中で、「21世紀型のレジリアント(復元力に富んだ)都市」のあるべき理念モデルと実践モデルを彫琢していくことが期待されています。

第1ユニット 都市論

ユニットテーマ

人文・社会諸科学における都市研究の蓄積をベースに、また、世界各国における最先端の都市研究の成果を摂取しつつ、グローバル化に伴う産業構造の変化や人口減少が都市にもたらす影響を学際的に研究するともに、その成果を踏まえ、これからの都市ガバナンスのあり方について、実現可能性の高い政策提言を行う。

研究分野

都市社会学、都市経済学、都市行政学、都市産業論、都市社会史、居住空間計画学

キーワード

グローバル化、創造都市、都市縮小、大都市制度、都市法、都心居住

研究プロジェクト

・ポスト分権改革時代の都市
・ソーシャルデザインの産業化による大阪再生
・クリエイティブツーリズムの成立条件と創造都市連携の可能性
・大阪長屋保全ネットワーク構築の社会実験
・近代大阪の法と社会
・豊臣大坂城・城下町の総合的研究

第2ユニット 文化創造

ユニットテーマ

アート・デザインなどを媒介とした都市の再生にむけた実証的研究プロジェクトを推進する。近代建築や水辺などの都市を象徴する時空間資源を再発見・活用した、都市魅力創造・回遊性向上の試みや、アートプログラムの導入による地域コミュニティの再構築など、新たな価値提示や表現による都市再生の実証実験を行う。

研究分野

都市計画、アートマネジメント、建築計画、文化政策、都市デザイン、観光政策

キーワード

エリア・マネジメント、社会実験、コミュニティ、文化資源、ツーリズム、生きた建築

研究プロジェクト

・都心再生に向けた回遊型実証社会実験による都市計画マネジメント手法の構築
・都市再生手法としての歴史的建造物のストック活用に関する研究
・社会的資本としてのアートマネジメントの開発

第3ユニット 社会包摂

ユニットテーマ

日本および東アジアなどにおける、住宅困窮層、高齢者、マイノリティ、ホームレスなどの広く生活困窮者への支援施策形成や実態調査、あるいは、そうした現象の集積する条件不利地域での居住支援やまちづくりや地域の再生を通じた、社会的包摂実現に向けての実践的研究を行う。

研究分野

地理学、社会学、居住福祉学、社会福祉学、都市計画、まちづくり

キーワード

マイノリティ、生活困窮、高齢者、居住支援、NPO、まちづくり

研究プロジェクト

・外部資金及び競争資金等を中心とした関連プロジェクト
・東アジアの広義のホームレス支援に基づく包摂型都市生成と支援の地理学の構築
・狭小低家賃住宅の社会住宅化を通じた日本的ジェントリフィケーションの唱導
・生活困窮者自立支援法下の新事業を先駆ける居住・就労支援の先進事例調査
・多文化コミュニティワークのモデル構築に関する研究
・サービス付き高齢者向け住宅の都道府県等による独自登録基準の実態と課題

第4ユニット 国際社会デザイン

ユニットテーマ

都市と地域の文化を発展させ、生態系、社会、人々との調和を目指す都市・地域のデザイン(立案・実施・評価)を担う人材を育成することに主眼がある。とりわけ、ガバナンスの仕組みに焦点を当るとともに、政策立案者や都市計画家、技術者、住民など様々なアクター(主体)との間の「インターフェース」・「文化的差異」などをマネジメントするための技術やツール、仕組みなどを設計・運用・管理できる人材の育成を目指す。

研究分野

経済地理学、政治地理学、社会デザイン学、情報デザイン学、文化生態学、戦略経営会計

キーワード

都市創造性、都市間連携、地域活性化、社会デザイン、産業立地、政治地理学、地理情報システム、交通工学、文理融合

研究プロジェクト

・社会文化コレジアムによる学術空間の創造
・グローバル化と都市・地域経済の活性化
・保健医療における地理情報システム
・政治地理学と科学社会学の関係性
・交通行動分析と社会デザイン
・文化遺産と都市創造性の相互浸透
・サービス・製品のインターフェースとシェアードサービス