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2019年01月18日 / 三都研究会・小円座 「近世京都の都市社会の拡大」

三都科研では、三都それぞれの都市拡大と社会構造の複合化、三都を結ぶ諸要素について、調査・研究を進めている。今回は、このうち京都を対象として、都市拡大について考えてみたい。都市拡大については、新地開発に見られる周縁への拡大の実態と社会構造の解明が行われてきた。本例会では、都市拡大を考える一環として、都市社会の拡大を扱う報告を準備した。

渡辺報告は薬種商の京都内での活動の拡大、寺内報告は呉服太物商の京都から他都市への活動の拡大、杉森報告は都市拡大に伴うえた村の移転について、取り上げる。これら三報告を通して、都市社会の拡大という視点から、都市拡大について考えてみることとしたい。

日時:2019年02月24日(日)14:00~17:00
会場:大阪市立大学杉本キャンパス 経済学部棟2階 第4会議室
報告:渡辺祥子氏(大阪市大・研究補佐)「京都の薬種流通と薬種屋仲間」
寺内由佳氏(お茶の水女子大学大学院博士課程) 「京都商人の宇都宮出店-呉服太物商・奈良屋の事例をもとに-」
杉森哲也氏(放送大学)「六条村の成立と移転」


主催:三都研究会・国際的な活躍が期待できる研究者の育成事業「周縁的社会集団と近代」
共催:都市文化研究センター
※三都研究会は「三都の巨大都市化と社会構造の複合化に関する基盤的研究」(科学研究費補助金・基盤研究(B)16H03478)にもとづく研究会です。
参加料:無料
問合せ:adrianwu.0106 [at] gmail.com(大阪市立大学文学部日本史教室)

2018年12月12日 / 小円座・近世大坂の都市史研究の基盤形成-史料・人・歴史像-

2016年度から、三都科研の取組みとして、近世巨大都市における周縁的社会構造の解明を目指す共同研究を積み重ねてきた。その一環として、難波村に残された成舞家文書や橘屋資料を参照するなかで、1960年代から80年代にかけて岡本良一氏や内田九州男氏らによって蓄積されてきた史料発掘や分析が現在の大坂の都市社会史研究の基盤を築くものとして踏まえ直すことの重要性が自覚されてきた。
そこで今回は、その中心で研究を主導された内田氏に、当時の史料状況やそれに関わる研究者群像、そこで紡ぎだされた歴史像のポイントなどを話していただくことを企画した。これを通して、今後の巨大都市大坂の周縁的社会構造の研究方向を探ることを目指したい。

日時:2018年12月16日(日)13:00~16:00
会場:大阪市立大学杉本キャンパス経済学部棟2階第4会議室

報告:内田九州男(愛媛大学名誉教授)
  「近世大坂の都市史研究の基盤形成-史料・人・歴史像-」


主催:三都研究会・国際的な活躍が期待できる研究者の育成事業「周縁的社会集団と近代」
共催:近世大坂研究会・都市文化研究センター・都市研究プラザ
※三都研究会は「三都の巨大都市化と社会構造の複合化に関する基盤的研究」(科学研究費補助金・基盤研究(B)16H03478)にもとづく研究会です。

参加
:無料
問合せ:abu_hati_torazu [at] yahoo.co.jp(吉元)

2018年01月05日 / 国際円座 近世・近代巨大都市の比較史 ―史料と社会―

昨年度から、三都科研(「三都の巨大都市化と社会構造の複合化に関する基盤的研究」)の取組みとして、近世巨大都市の周縁部への拡張が社会構造の複合化につながるメカニズムを解明すべく、道頓堀周辺の史料の調査・研究を進めてきた。その調査の現状を共有するとともに、現時点での研究成果を紹介し、中間総括と今後の研究の方向性をめぐって議論することを企画した。
さらに、世界史的な視野から巨大都市の比較史を進めるべく、史料の残り方と社会の特質という視点から上海の事例を参照し、また日仏近世史における比較史の蓄積のなかに、今後の課題を探りたい。
多くの方々のご参加を心よりお待ちしております。
近世・近代巨大都市の比較史ポスター

日時: 2018年1月20日(土)・21日(日)
会場:大阪市立大学杉本キャンパス経済学部棟2階第4会議室

プログラム
◎1月20日(土)13:00~17:00   
趣旨説明 塚田孝
◆セッションⅠ 大坂・道頓堀「地帯」の史料と社会(13:10~17:00)           
報告:吉元加奈美(大阪市立大学都市研究プラザ)
「成舞家文書・橘屋文書調査の紹介」     
報告:塚田 孝(大阪市立大学)「道頓堀の芝居地・垣外・墓所」      
報告:神田由築(お茶の水女子大学)「明治期大阪役者の出稼」            
コメント:吉田伸之(飯田市歴史研究所)

◎ 1月21日(日) 9:30~17:00
◆セッションⅡ 上海都市史研究における史料と社会(9:30~12:30)      
報告:馬学強(上海社会科学院)
「新史料・新視野 上海都市史研究の現状とその展望」
コメント①:張 智慧(上海大学)
コメント②:佐賀 朝(大阪市立大学)
◆ セッションⅢ 日仏近世社会史研究交流の“これまで”と“これから” (14:00~17:00)
―フランソワ=ジョセフ・ルッジウ氏(パリ第四大学)の提起を受けて―
コメント①:高澤紀恵(国際基督教大学)                  
コメント②:ギョーム・カレ(フランス社会科学高等研究院)                  
コメント③:後藤雅知(立教大学)

主催:三都研究会・日仏二国間研究交流事業
   頭脳循環プログラム「周縁的社会集団と近代」
共催:近世大坂研究会・都市文化研究センター・都市研究プラザ都市論ユニット
※三都研究会は「三都の巨大都市化と社会構造の複合化に関する基盤的研究」
(科学研究費補助金・基盤研究(B)16H03478)によるものです。

2017年05月23日 / 三都研究会・近世大坂研究会 国際小円座 身分制と賤民-越前大野・和泉・寺院社会-

マーレン・エーラス氏は、これまで地方城下町・越前大野を対象として、身分社会の複合構造を解明されてきました。今回、エーラス氏の来日の機会に、大野をベースとしつつ、和泉の在地社会や都市大坂の寺院社会も視野に入れて、日本近世の身分制と賤民について比較史的に論じていただくことを企画しました。
和泉や大坂をフィールドに、かわた村研究や神社社会論に取り組んできた山下聡一氏と三田智子氏のコメントを受け、幅広い議論を行う場としたいと思います。
みなさん、奮ってご参加ください。

日時:2017年6月17日(土)14:00~17:00
会場:大阪市立大学杉本キャンパス経済学部棟2階第4会議室
報告:マーレン・エーラス(ノースカロライナ大学シャーロット校)
「身分制と賎民-越前大野・和泉・寺院社会-」
コメント:山下聡一(和泉市史編さん室・UCRC研究員)
三田智子(就実大学)

国際小円座ポスター

主催:三都研究会・近世大坂研究会
共催:都市文化研究センター・都市研究プラザ都市論ユニット
※三都研究会は「三都の巨大都市化と社会構造の複合化に関する基盤的研究」(科学研究費補助金・基盤研究(B)16H03478)にもとづく研究会です。
参加料:無料
問合せ:abu_hati_torazu [at] yahoo.co.jp(吉元)
PDF:2017年6月小円座ポスター

2017年01月19日 / 大坂の都市開発/道頓堀/国際交流―三都研究会・近世大坂研究会 小円座

 大坂の道頓堀については、近年新しく発見された史料(安井家文書)により17世紀~18世紀の開発や芝居町の研究が急速に発展してきました。今回の小円座では、その成果を確認しながら、大坂の都市開発の過程をどのようにとらえるか、道頓堀のみならずその周辺地域も含めた「地帯」としてどのように社会構造を明らかにしていくのか、について考えたいと思います。
 あわせて、道頓堀をテーマに米国イェール大学で卒業論文を書き、それをもとに展示も行ったジョン・ダミコ氏にその経験をお話しいただき、外国人が日本史を研究する意義やアメリカでの歴史研究の問題点などについても議論できればと思います。
 みなさん、奮ってご参加ください。

日時:2017年1月28日(土)13:00~17:00
会場:大阪市立大学杉本キャンパス経済学部棟2階第4会議室
報告:八木滋(大阪歴史博物館)
「近世大坂の都市開発と道頓堀・その周辺」
ジョン・ダミコ(東北大学研究生、イェール大学卒業)
「アメリカでの日本史研究の可能性―卒論の経験から―」
コメント:塚田孝(大阪市立大学)

主催:三都研究会・近世大坂研究会
共催:都市文化研究センター・都市研究プラザ都市論ユニット
※三都研究会は「三都の巨大都市化と社会構造の複合化に関する基盤的研究」(科学研究費補助金・基盤研究(B)16H03478)にもとづく研究会です。
問合せ:camaleonte0502 [at] yahoo.co.jp(文学部日本史教室・島﨑)

PDF:2017年1月小円座ポスター

2016年12月20日 / 2016年度第2回先端都市学講座「元犯罪者の再統合とインクルーシブなコミュニティづくり」

都市研究プラザ先端的都市研究拠点の新企画として「先端都市学講座」を開講しています。都市論関連分野の第一線で活躍されている先生方をお呼びして、大阪市立大学の研究者とともに公開の場で議論します。

去る11月26日(土)、一橋大学名誉教授の高田一夫先生をお招きして、第1回目「社会政策学と居住福祉学の対話 」を開催しました。専門分野がさまざまな若手研究員や行政関係者など20数名が熱く議論を交わしました。お忙しい中ご参加いただいたみなさん、誠にありがとうございました。

さて、第2回目は下記のとおり「元犯罪者の再統合とインクルーシブなコミュニティづくり」というテーマで開催します。

元犯罪者の再統合というテーマは、去る9月に開催された都市研究プラザ10周年記念国際シンポジウムでも、最も注目されたテーマのひとつとなりました。背景には、出所者支援を地域コミュニティ全体で行うという近年の潮流があります。ただし、決して実際に世間で違和感なく受け入れられているとは言い難く、刑事司法と福祉の間の葛藤を整理し、NIMBY問題や自己責任論を克服する論理を市民社会に提示することは不可避かつ喫緊の課題であると考えられます。同時に、「社会的包摂」概念を批評しつつ豊富化するうえでも相応しいテーマであると言えます。

そこで、元犯罪者の地域生活支援について研究を続けてこられた、立教大学の小長井賀與先生に講演をいただき、これらの課題に取り組むうえでのヒントを見出したいと思います。

先端都市学講座 第2回「元犯罪者の再統合とインクルーシブなコミュニティづくり」

日時:1月21日(土)15時00分~17時00分

場所:都市研究プラザ西成プラザ
(アクセスのリンク:https://www.ur-plaza.osaka-cu.ac.jp/satellite-office/fieldplazas/nishinari/

講師:小長井賀與(立教大学コミュニティ福祉学部・教授)

指定討論者:
西原実(京都保護観察所・保護観察官)
金澤真理(大阪市立大学法学研究科・教授)

申し込み:不要

お問い合わせ先:都市研究プラザ先端的都市研究拠点事務局
TEL&FAX 06-6605-3444
joint_office@ur-plaza.osaka-cu.ac.jp

第1回先端都市学講座の様子(講師:高田一夫・一橋大学名誉教授)

2016年11月08日 / 第6回出所者支援ネットワーク学習会(@東海)

本講座は、先端的都市研究拠点「共同利用事業・共同研究」の助成をうけておこなうものである。本年度は「矯正施設等出所者支援におけるネットワーク構築」をテーマに、東海圏における出所者支援に携わる実践家および研究者の学び合いの場としての機会とすることを目的とする。第6回は、出所者支援における刑務所の福祉専門官の役割をテーマに、堀田紀子(岡崎医療刑務所)氏、河合美香(名古屋刑務所)氏らによる報告をもとに、議論をおこなう。

主催:大阪市立大学都市研究プラザ名古屋プラザ
後援:名古屋経済大学
日時:2016年11月18日(金)19時00分~21時00分
会場:名古屋経済大学名駅サテライトキャンパス92講義室
https://www.nagoya-ku.ac.jp/info/satellite/

2016年10月08日 / 第5回出所者支援ネットワーク学習会(@東海)

本講座は、先端的都市研究拠点「共同利用事業・共同研究」の助成をうけておこなうものである。本年度は「矯正施設等出所者支援におけるネットワーク構築」をテーマに、東海圏における出所者支援に携わる実践家および研究者の学び合いの場としての機会とすることを目的とする。第5回は、出所者支援における弁護士の役割をテーマに、山科正太郎(岐阜県弁護士会)氏、加藤梓(愛知県弁護士会)氏らによる報告をもとに、議論をおこなう。

主催:大阪市立大学都市研究プラザ名古屋プラザ
後援:名古屋経済大学
日時:2016年11月4日(金)19時00分~21時00分
会場:名古屋経済大学名駅サテライトキャンパス92講義室
https://www.nagoya-ku.ac.jp/info/satellite/

2016年07月28日 / 第10回包摂型社会研究会

本研究会は、都市研究プラザ特別研究員の自主的な研究企画として実施する研究会である。経済や社会のグローバル化が進展する中、雇用構造の脆弱化・福祉の軟弱化・安定した住まいやコミュニティの形骸化が一層進んでおり、それらによる社会集団や特定の地域が社会的不利に陥りがちな傾向が危惧されている。
そこで、本研究会は、「社会的包摂」を切り口として研究や実践活動に取り組んでいる、若手研究者の研究成果の実践現場への応用を検討し、新たな理論や実践モデルへの軟着陸を試みる機会とするとともに、「包摂型社会」の有り様を突き詰めながら現代の都市社会に潜む社会的排除問題に立ち向かう、時代の最先端を切り拓く研究者の育成の場に資することを目的とする。
第10回は、「近郊遊休農地を活用した就労機会づくりにおける外部者参加の諸相」をテーマに綱島洋之(大阪市立大学都市研究プラザ特任助教)氏による報告をもとに、議論をおこなう。

日 時:2016年8月25日(木)18時30分~20時30分
場 所:中華料理鴻福
問合せ:都市研究プラザ

2016年06月09日 / 第9回包摂型社会研究会

本研究会は、都市研究プラザ特別研究員の自主的な研究企画として実施する研究会である。経済や社会のグローバル化が進展する中、雇用構造の脆弱化・福祉の軟弱化・安定した住まいやコミュニティの形骸化が一層進んでおり、それらによる社会集団や特定の地域が社会的不利に陥りがちな傾向が危惧されている。
そこで、本研究会は、「社会的包摂」を切り口として研究や実践活動に取り組んでいる、若手研究者の研究成果の実践現場への応用を検討し、新たな理論や実践モデルへの軟着陸を試みる機会とするとともに、「包摂型社会」の有り様を突き詰めながら現代の都市社会に潜む社会的排除問題に立ち向かう、時代の最先端を切り拓く研究者の育成の場に資することを目的とする。
第9回は、「子どもの貧困と都市自治体の子ども政策」をテーマに上林芳夫(伊根町役場)氏による報告を基に、議論を行う。

日 時:2016年6月23日(木)18時30分~20時30分
場 所:大阪市立大学都市研究プラザ西成プラザ
問合せ:都市研究プラザ